「韓国に学ぶ、先進行政視察」報告その2
「江原(カンウォン)ランドカジノ」と、併設されている「ギャンブル
依存症対策センターKlaac(クラーク)」。
「ギャンブル依存症対策議連」としては、視察のメインとも言える場所
です。(ちなみに、見学しただけで、一切ゲームはしておりません)
「カンウォンランド」は、以前は炭鉱の町で、閉鎖に伴い、総合リゾート
として新たな街を開発するため、2000年10月28日に、韓国人と外国人の
利用が可能なカジノとホテルが備わったリゾート施設としてオープンした
そうです。
韓国には17のカジノがありますが、外国人向けで、韓国人が利用
できるのは、カンウォンランドだけ、とのこと。
新しくなったリゾートでは、3つのホテルやスキー場・ゴルフ場
があり、日本人観光客も十分に楽しめるリゾート地になっています。
何も無かった田舎街に年間300万人の観光客が訪れ、雇用も多く
生みだし、売上は1000億円超。
街の税収も潤い、衰退の一途をたどっていた街が、カジノによっ
て、救われたということです。
以下は、カジノ入り口の自動発券機。入場料は900円。
しかし…、
カジノランドの周辺には質屋が立ち並んでいるという異様な風景。
質屋の駐車場にはメルセデスやアウディといった高級車を含め、
質入れされた車が何台も置かれていました。
射幸心があおられ全財産をつぎ込んで賭けに負けた人たちが、
質屋でお金を借りたり、車を売ってお金にしたりしているそう
です。
通訳ガイドの方が「中古車を買うならここが一番安いですよ」
と冗談まじりに言っていました。
カジノホームレスが増え、風俗店とサラ金・質屋が立ち並ぶ
光景が韓国でテレビ放映され、「奇怪な街」というレッテル
を貼られてしまった、という話を以前聞いたことがあります。
さて「ギャンブル依存症対策」ですが、カジノ内のあちこち
に、カジノに併設されている「クラーク」と呼ばれる「ギャン
ブル依存症」のことを知らせる看板やポスターが設置されて
いました。
カジノ内は撮影禁止だったので、「依存症対策センター」内
に貼ってあったものですが、
「欲望という列車から降りるには”クラーク”があります」と
書いてあるそうです。
「クラーク」には、相談機能は復帰プログラムの提供などが用意
されています。参考にすべきいろいろな工夫がなされていました。
啓発用の漫画も、いろいろ用意されていました。
しかし、強制はせず、自分で判断して相談に来る人がほとんど
なので、本当に対策が必要な人に十分に届いているとは言えな
いかもしれません。
それでも、カジノへの年間利用者約300万人のうち「クラーク」
へは約1万5000人が訪れるとのことですから、意味はあるでし
ょう。
カジノは経済対策としては起爆剤となる可能性があり、非常に
魅力的な政策かもしれません。
しかし、韓国の実態を目の当たりにし、日本人が入れる施設と
するには、相当の対策を講じる必要がある、と思いました。
非日常を楽しむために海外から日本を訪れた観光客を対象とし
た施設であればまだしも、日本人が日常的に通える施設となる
と、韓国の「カンウォンカジノ」の例のように、「ギャンブル
依存症」に苦しみ、全財産を失って生活が破綻してしまったり、
精神を病んで自殺する人が出てくる危険性もはらんでいると思
います。
日本でカジノを解禁したら、まったく同じ現象が起きるのでは
ないか…、と実態を見て、聞いて、危惧する気持ちが以前より
強くなりました。
日本のIR総合型リゾートはどうなることでしょうか?
「ギャンブル依存症対策」をもっともっと具体的に進めなければ、
本当に大変なことになると思います!!
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