世田谷区議会では、常任委員会で年2回「外郭団体の参考人招致」
を行なっています。
外郭団体のことは、議会で取り上げても「他団体」ということで
なかなか本当のところがわからなかったり、情報が限られていた
り、で、改革が進まない、というのが実態なので、直接、話を
聞くことができる「参考人招致」という制度を作りました。
(うちの会派の幹事長、大庭正明議員の提案です)
さて、「企画総務委員会」では、今年度2回めの「参考人招致」が、
9月3日に行なわれ、「株式会社世田谷サービス公社」の代表取締役
ほか幹部社員の方々にお越しいただきました。
冒頭、代表取締役が今年の6月に交代したので、新たに就任された
田中茂代表取締役社長(前区長室長)からの挨拶がありました。
(ちなみに、その前の代表取締役社長は、前副区長の平谷氏)
田中社長いわく、
◆早期での単年度黒字化、全体の黒字化は困難と判断。
◆すべての事業を見直すこととした。
◆池尻がやがや館については、今年度途中からでも改善し、
契約した5年間はしっかりと施設運営をはかっていく。
というわけで「株式会社世田谷サービス公社」のどうしようも
ない実態を認めた、という挨拶からのスタートでした。
私からは、(冒頭の社長の挨拶にもあった)大赤字を出して、
とんでもないことになっている「池尻がやがや館」について質疑
をさせていただきました。
「健康増進・交流施設」と謳われている「池尻がやがや館」。
当初の計画では、3年間は(年間600万円の)赤字だが、4年目、
5年目で黒字になる、ということで、サービス公社はゼロ円入札
を勝ちりました。(うちの会派は反対しましたが、その他の賛成
多数で、議会も承認してしまった、という経緯があります)
しかし、一年が経過しただけで、赤字額は1億2000万円。
翌年の事業計画は赤字額を5000万円減らして、7000万円の赤字
に抑える、というもの。
こんな(最初から大赤字を前提とした)事業計画すら異常なもの
ですが、すでにその計画ですら破綻している、というのが、
サービス公社の実態です。
しかも、赤字額の削減は、主に人件費の削減です。
(人件費で3000万円、施設運営費で1600万円の削減)
事業自体に何ら改善や改革は見られず、それで乗り切れるほど、
経営は甘くはありません。
「これから真剣に改善していく。
社員一丸となって、なんとか5年間乗り切ろう!
契約期間を全うすることが責任を果たすことと考えている。」
と、田中茂社長は話していらっしゃいましたが、
「サービス公社がこの事業を抱えていること自体が、足を引っ
張っていることなんですよ。契約途中でも早々に手放す決断を
して、がやがや館から撤退すべき」と、私は申し上げました。
「株式会社世田谷サービス公社」は、株の89.89%を世田谷区
が保有していますが、大赤字のため株主配当金もなく、つまり、
世田谷区のお金(皆さんの税金)が、無駄に流出している、と
いうのが、「池尻がやがや館」を運営しているサービス公社の
実態なのです。
社長の仕事は、このようなダメな事業から早く手を引き、会社
を立て直すこと、ではないでしょうか。
レストラン世田谷キッチンは、この9月からレストラン営業を
やめて「カフェ」に変えたそうですが、メニュー料金を大幅に
値下げしたものの、それだけであの不便な場所に人が来るとは
思えず、抜本的改革からはほど遠いです。
しがみつくのであれば、「糖質制限レストラン」に改造すべき
でしょう。
どんなに不便なところでも、「糖質制限メニューを扱っていて、
糖質制限の料理教室や、著名な先生をお呼びしての講演会、等々
を開催すれば、必ず、人は集まると思います。
(議会でも提案していますが)
とにかく、株式会社と言っても、サービス公社の社長は「定期異動」
しているので、社長が定期異動するような会社では、まともな経営
はできないでしょう。
期限付きの定期異動で、経営責任を全うできるはずありませんから。
私たちの会派では、「区民サービスと税金の無駄遣いがないように」
という視点から、サービス公社は「池尻がやがや館」から今年度で
撤退し、他の事業で頑張っていただくのがいいと思います。
また、「池尻がやがや館」自体も、用途転換して、区民にとって、
もっと切実に必要な施設へと変えるべきだと思います。
カラオケ、麻雀、舞台が使える部屋などの有料の娯楽施設を区が
運営する必要などありません。
それより、保育園待機児童のことを考えるべきです!!
高齢者や障がい者のショートステイだって不足しています!!
来年の区長選では、本当に区民にとって何が必要かを判断できる
人に、区長になってもらいたいと思います。
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