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Channel: 世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌
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令和2年度決算認定に対する会派意見 (無所属・世田谷行革110番・維新)

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昨日(10/19)、世田谷区議会第3回定例会が

終わりました。

 

「令和2年度決算認定」についての会派意見が

区議会HPにアップされています。

 

私の会派「無所属・世田谷行革110番・維新」

は幹事長の桃野芳文議員が登壇しました。

 

「区民に対し、不用意な言葉、不正確な言葉、   事実と異なる言葉を発信してはならない」と、   3月の時点で保坂区長に警告していますが、   案の定、悪い予感は的中し「誰でもいつでも   何度でもPCR世田谷モデル」なるものが突如、   保坂区長の口から出て、一人歩きし、結局、   何の効果も出さずに、税金がムダに使われて   終わりました。     会派意見の中では、コンコルドの失敗の事例   を提示し、「山で遭難したくなければ、道に   迷ったような気がした時点で引き返せ」と、   桃野議員から区長に求めました。     お時間ありましたら、ぜひ、議会中継をご覧   ください。1時間14分進めたところからです。      ↓

令和2年度決算に対する各会派意見

 

 

 

一応、以下に、会派意見全文を掲載します。

関心のある方はお読みください。

 

 

202110月19日 世田谷区議会本会議 意見開陳

「無所属・世田谷行革110番・維新」 桃野芳文

 

無所属・世田谷行革一一〇番・維新は、令和2年度世田谷区一般会計歳入歳出決算認定外四件に賛成いたします。以下、意見を申し述べます。 振り返ると昨年は、2月に横浜港に入港したクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号内での新型コロナウイルス集団感染が明らかになり、3月からは全国の学校が一斉休校となりました。世田谷区では当初、区立小中学校全校で3月2日から春休みまでが休校期間となっていましたが、その後休校期間は延長され、春休みを挟んで5月31日まで、およそ3ヶ月という長期間の休校となりました。 このような中で3月27日、令和2年度各会計予算が可決されたわけですが、その際、我が会派の大庭正明議員が各会計予算に賛成の立場から意見を申し上げました。その一部を引用します。 「これから来るかもしれない新型コロナウイルスの感染爆発、そして予想される緊急事態宣言。そうなれば、多くの区民が巻き込まれるパニック状態に何が信じられるのか。身近な行政が信じられなければ、まさに行政崩壊であり、国レベルでは国が滅びかねません。ゆえに、不用意な言葉、雑な言葉、不正確な言葉、そして事実と異なる言葉については、議会は厳しくチェックしていかなければなりません。」 引用以上です。この予算可決後の4月には、東京は緊急事態宣言下となり、感染拡大はその頃の第1波と呼ばれるものから第二波、第三波と続いて、今年6月から9月頃の第5波までが、波のように繰り返し全国を襲いました。もちろん区は今後の第6波への備えについても油断なく構えなければいけない状況です。 さてこの間、保坂区政はどのような対応をしてきたでしょうか。先程述べたように、昨年3月時点で我が会派は、これから新型コロナの感染爆発が懸念されること、そうした状況であればこそいつにも増して、区行政は区民に対し、不用意な言葉、不正確な言葉、事実と異なる言葉を発信してはならないと警告しました。これまでの区長の言動から想像すれば、早めに強く釘を指しておかなければならないと考えたからです。 ところが区長は、大庭議員の言葉を聞いていなかったのでしょうか。それとも聞いていたとしても意味がわからなかったのでしょうか。その約4ヶ月後の7月末、区長は、副区長ら区幹部と何ら検討や相談などせず突如、テレビ等で「誰でも、いつでも、何度でもPCR検査」と喧伝を始めます。 これは、我々の悪い予感が的中した瞬間でもありました。 そして、この喧伝がマスメディアに受けてしまいます。世田谷区長という責任ある立場の人間が突飛なことを言えば、その意図、実現性、見込まれる効果などを聞いてみたくなるのも当然でしょう。取材する側は、区長が一人で勝手に言っているのではなく、世田谷区役所内で十分に検討された結果の施策であると捉えるのが普通であり、区長もそのように振る舞っているのですから。 受けてしまった区長は、益々その施策が、さも実現するかのように能弁に語り出し、その語る内容が繰り返しメディアを通じて喧伝される悪循環となりました。 一方で「誰でも、いつでも、何度でもPCR検査」などという施策は、世田谷区においてこれまで一度も実行されていません。それどころか区がこれを具体的に検討した素振りすらありません。区長はまさに不用意な言葉、不正確な言葉を発し続け、区民を混乱させ続けたのです。 又、新型コロナ対策の中核を担う保健所に関することについても区長は、不用意な言葉、不正確な言葉を発信してきました。これについては発言時間の都合で割愛しますが、詳細は令和2年6月10日の本会議一般質問の会議録、令和3年9月30日の決算特別委員会総括質疑の会議録をご確認下さい。 令和2年度各会計予算に対して述べたことを令和2年度各会計決算認定に対しても改めて区長に申し上げます。危機に接しては、いつにも増して、区民に対し、不用意な言葉、不正確な言葉、事実と異なる言葉を発信してはなりません。これを肝に銘じて頂きたいと思います。 そして、区長にもう一つ知って頂きたいことがあります。経済学の言葉にConcorde effect(コンコルド効果)又は、Concorde fallacy(コンコルドの誤謬)と言うものがあります。 これはイギリス、フランスの会社が共同開発し、1970年代から2000年代にかけて就航していた超音速旅客機コンコルドに因んだ言葉です。 コンコルドは1969年に試験飛行として初飛行した当時、世界の最先端技術が詰まった夢の飛行機でした。その一方で開発当初から、燃費が悪く、定員が少ないことから運行しても採算性が低いことが指摘されており、その事業計画には否定的な意見が多く寄せらてもいました。しかしイギリス、フランス両政府は、一旦スタートを切ったこの国家的大プロジェクトを途中で中止することこそ失敗と捉え、飛べば飛ぶほど赤字のコンコルドは運行を続けます。その後2000年代初頭の悲惨な墜落事故や世界同時多発テロに起因する航空需要の低迷でいよいよ追い詰められるまでコンコルドは空を飛び続けました。 コンコルドは国家の威信を保つために、空を飛び続け、その間、多大な犠牲が生じ続けたのです。 失敗は明らかなのに、これまでに投資した費用、時間、労力などが惜しいから止めることができない。 当初の目的が達成されないことは明らかなのに、目的とは違う様々な判断材料が目的化してしまい、プロジェクトを止めることができない。 時に人がこうした心理に陥ることを、リーダーは常に自覚し自戒をしなければなりません。 世田谷区長はどうでしょうか。前述の「誰でも、いつでも、何度でもPCR」は無症状の方であっても、とにかく多くの方にPCR検査を実施すれば感染拡大が防げるという区長の考えに基づき喧伝された施策です。 そして区長は、それが実現不可能と知るや、今度は社会的検査と言い、一回こっきりでもいい、なるべく多くの高齢者施設などで、無症状の方に検査をして施設内感染を防ぐという施策を唱えて実施し続けます。 一回こっきり、もしくは一月単位の頻度で、それも施設全体でなく希望者だけ検査をしても施設内感染の抑止になどなりませんから、この社会的検査を受けた施設でも施設内感染は発生しています。これは我が会派の稗島議員の質問でも明らかになっています。つまり、我々の当初からの指摘通り、社会的検査なるものに施設内感染を抑止する効果などないことが明らかになったのです。 ところが、無症状者への検査に固執することが目的となってしまった区長は今度は、区立小中学校で、無症状の児童生徒らを対象に、修学旅行などの行事前に一回こっきり、それもPCR検査よりも感度が低い抗原定性検査を実施し始めました。 まさにコンコルドの誤謬でしょう。区長には独自のこだわりを捨て、虚心坦懐に今一度、世田谷区の新型コロナ対策を総括し、今後に備えることを求めます. もう一度わかりやすく区長に申し上げます。山で遭難したくなければ、道に迷ったような気がした時点で引き返せと言うことです。これまで登ってきたのに勿体無いなどと考えてはいけません。 以上、無所属・世田谷行革110番・維新の意見といたします。

 

 

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